『農業』をテーマに意見交換

令和7年11月14日に『みぶぎかいカフェ』を開催しました。

若手農業従事者と「魅力ある持続可能な農業」をテーマに意見交換しました。意見交換の主な内容は以下のとおりです。

 

【意見交換要約】

持続可能な農業をテーマに、若手農業従事者から人材確保、農地、費用/補助金、野生動物、米・野菜の加工、農業技術向上など、多岐にわたる課題とその対策について意見が出されました。  

 

1. 人材の確保と育成

• 後継者不足と新規就農者: 後継者が減っており、持続可能な農業のために新規就農者の確保が不可欠である。  

• 労働力不足: 日本人のパートタイマーが見つかりにくく、外国人技能実習生に頼っている現状がある。

農家と働きたい人のマッチング機会を設けることへの要望が出された。  

• 労働環境: イチゴ農家からは、フルタイムや午前中のみなど多様な募集形態がある中で、都合に合うパートが見つかりにくいという意見があった。

• 配偶者の扶養範囲内や扶養外など、様々な働き方に応えられるマッチングシステムの必要性が指摘された。  

• 農業への理解:  子どものうちから農業体験などを通じて、農業への理解を深めることが、将来の農業者増加や理解促進につながるとの意見があった。  

• 後継者へのアプローチ: 幼少期に農業を手伝わせない方が、かえって継ぐケースが見られるため、「儲かる」「休みが取れる」など夢を見せて育てる方が良いという私見が述べられた。  

 

2. 農地とインフラの問題

• 農地確保の困難さ: 新規就農者が農地を見つけるハードルが高い一方で、耕作放棄地が目立っており、このミスマッチが問題である。• 土地の所有者に対し、貸すかどうかの意思表示を促す仕組みを求める意見があった。

• 農地バンクへの登録を促すなど、耕作放棄地化を防ぐ対策が必要とされている。  

• 圃場(ほじょう)整備と道: 大型機械化が進む中、特に古い地域では道路が狭く、アスファルトの崩壊や電柱の問題で大型機械が入らないため、道路の補修や圃場整備の重要性が強調された。  

 

3. 経営と費用・補助金

• 補助金の課題:

イチゴ農家からは、個人では3人集めないと補助金がもらえない、また、現在は増反(ハウスの拡大)にしか補助金が出ないため、炭酸ガス機や循環扇などの付帯設備への補助を町単独でフォローしてほしいという要望があった。

新しい作物へのチャレンジや耕作放棄地の再生に際し、大きな補助金でなくとも、種代や肥料代など小さな補助があると、一歩踏み出しやすくなるという意見があった。  

• 経営の持続性: 資材費(段ボール、重油、種苗代、肥料代、電気代など)が年々高騰し、売上が上がっても経費が増えるため、手取りが変わらないかマイナスになるのが現状である。

• 補助金による経営支援が、新しい施設や人材への投資の余力を生み、農園の飛躍につながると期待されている。  

• 企業的経営への志向: 家族労働よりも、企業・会社経営の方が持続可能であるとの考えを持つ農家もいる。  

 

4. 特定の課題と対策

• 米の加工: 壬生町にライスセンター(稲の乾燥・籾摺り・調整・出荷を行う施設)がなく、高齢者や新規就農者の負担軽減のため、設置が望まれている。ただし、ライスセンターを利用すると販路が限定されるという課題も指摘された。  

• 野生動物の被害: 鹿やイノシシによる農作物への被害が深刻化しており、野生動物を寄せ付けない対策(例:ヒトデの粉、鳥を遠ざける音)や、被害対策費への補助が求められた。  

• 病害対策: トマトの黄化葉巻病(コナジラミが媒介)など、病害・虫害の防除が難しくなっており、薬への補助を求める意見があった。  

• 農作業環境: 女性パートが多いイチゴ農家から、畑での仮設トイレ設置が、作業効率や女性の就労環境改善のため必要だが、費用や衛生面で個人負担が難しいという意見があった。  

 

5. その他の提案

• 技術向上: 経験の浅い就農者などが技術を学ぶためのコミュニティ(意見交換会など)の機会を設けてほしい。  

• 販路と付加価値: 市場任せでなく、個人販売やブランディングで付加価値をつけたいが、消費者との価格のギャップに悩んでいる。  

• 加工・流通: 壬生町に野菜などの加工施設が少ないため、道の駅などの施設を活用し、地場産野菜のお弁当販売や飲食店での積極的な取り入れを進めることで、食品ロス削減と持続可能な農業に繋がると提案された。